東武鉄道6050系の6162Fが、検査のタイミングで日光線開通90周年の一環としてかつての6000系カラーにリバイバル塗装され、11月21日に南栗橋~新栃木間にて出場試運転を行いました。
東武日光線の板荷~下小代間を快走する300系350型。
伊勢崎線急行用1800系からの改造車であり、本来は日光線快速急行の格上げ急行用として登場した300系ですが、2006年3月のダイヤ改正にて列車種別の変更が行われ、特別料金が必要な優等種別は全て特急に統合されました。しかしながら、東武を代表する特急100系スペーシアとの性能・設備格差は大きく、料金は急行料金をベースとした設定とされ、現在ではかつてのB特急のような扱いになっています。6両固定の300型2編成は2017年4月をもって引退し、現在は4両固定の350型3編成が現存するのみです。
300型と入れ替わるように分割併合型の特急500系リバティがデビューし、その増備の計画や新型フラッグシップ特急の計画も発表された中、この350型による特急は近い将来見られなくなることでしょう。
東武線のとうきょうスカイツリー駅(東京都墨田区)を東へ150mほど移設する工事を含む高架化事業が、2024年度の完成を目指して正式に始まっています。事業を担う東武鉄道と墨田区が2017年7月7日に施行協定を締結しました。
事業費315億円のうち東武が80億円、墨田区が国費と都費を含めて235億円を負担。16年度の時点では完成時期を23年度としていましたが、高架化の事業工程を精査した結果、1年延ばすことになりました。
高架されると伊勢崎線第2号踏切が解消され、南北の往来が飛躍的に便利になりますが、地上で電留線に出入りする車両やスカイツリーをバックに走行する車両をのぞむ風景は過去のものになります。
かつての業平橋操車場跡地にスカイツリーがそびえ立ち、駅名も「業平橋」から「とうきょうスカイツリー」に変わって劇的に変化したこの界隈は、これからも変化を続けます。
2019年8月29日、6050系6163Fが廃車回送されました。
種車の6104Fは1964年に就役し、1986年に6050系へと更新されました。流用機器は55年にも渡って活躍しました。
6050系の廃車はこれで5編成目。6000系からの更新車は、今後も次第に姿を消すと思われます。浅草から日光・鬼怒川・会津田島間を華々しく駆けていった「快速」運用も今は昔。